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■雲南の花嫁/花腰新嫁
雲南省に住むイ族の娘が「しきたり」に従って結婚する
しかしそれは、3年間を別々に暮らすということだった

2005年/中国

監督:チアン・チアルイ(『雲南の少女 ルオマの初恋』)
出演:チャン・チンチュー (『孔雀 我が家の風景』『セブンソード』『ラッシュアワー3』)、イン・シャオティエン

配給:ショウゲート
公開:7月26日よりK’s Cinemaにて公開、以降、名古屋シネマスコーレ(8/2〜)、シネマート心斎橋(8/23〜)など
上映時間:91分
公式HP:www.yunnan-bride.jp

 
■ストーリー
 
中国、雲南省に住む少数民族イ族の娘であるフォンメイは、幼いころ母親を亡くし、男手ひとつで育てられた。やがて自由奔放な彼女は、幼馴染のアーロンと結婚するが、イ族の夫婦には「結婚後、3年間は同居してはならない」というしきたりがあった。アーロンと一緒にいたいフォンメイは、彼が指導をしている村の娘龍舞隊のメンバーに入隊。運動神経も抜群のフォンメイは龍を先導する龍頭のパートを任される。しかし、フォンメイがメンバーにいては指導しにくいアーロンは、何とかして彼女を外そうとする。またフォンメイに好意を抱いているビジネスマンのアーツォンも登場し、2人の関係はぎくしゃくしていくように。
 
■レヴュー
 
雲南省を訪れたことがあるだろうか。中国の西南部に位置している雲南省は、ベトナムやラオス、ミャンマーといった東南アジアの国々と接している地域で、25の少数民族が暮らしている。本作は劇場用デビュー作の『雲南の少女 ルオマの初恋』に続くチアン・チアルイによる監督2作目で、本作の後に監督した『芳香之旅』(2005・未)を合わせて、雲南三部作と呼ばれている。

前作は未見だが、本作の舞台は雲南省の地方の町。「結婚後、3年は一緒に住めない」というしきたりに不満な明るく奔放な娘と、しきたりを重んじるマジメな青年が結婚する。酔っ払った勢いで、青年のベッドにもぐりこみ、周囲をハラハラさせたりする展開はラブコメだが、それに地方の伝統である龍舞の大会が絡んでくるところにローカル色がある。もともと龍舞は男性が独占していたらしく、女性によるものは珍しいのだそうだ。

積極的な女性と煮え切らない男性という構図のコメディはよくある話で新鮮味はない。実際、演出は古臭く、日本の昔のアイドル映画のようだ。だからこの映画の唯一の魅力は、主演のチャン・チンチューのかわいらしさといってもいい。アイドル映画としては正統派だ。日本のアイドル映画同様、相手役の男性は人畜無害そうで地味だし(そっちに観客の注意がいっても困るから)、天真爛漫で正直な主人公を誰もが愛している。だから、この映画は雲南を見たいというより、「かわいい女の子」を見たいという人向けの作品。(★★前原利行)

 
■映画の背景
 
・映画のイ族は、ベトナム国境に近い紅河地区に住むという設定。

・フォンメイが何度も食べているのが、お米から作った米線を土鍋の熱いスープで煮た「過橋米線」。雲南を旅行したことがある人なら食べたことがあるはずだ。

・タイトルにもある「花腰帯」は、腰に巻く蝶や花の刺繍を施した帯。イ族では男女の結婚の証として用いられる。

・高校生にしか見えないが、主役のチャン・チンチューは本作に出たころは23〜24歳。

 
■DVD情報
 
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