(C)シモキタ・シネマ・プロジェクト 監督:信藤三雄 配給:キネティック 長旅から戻って久しぶりに会う地元の友人たちに妙にちやほやされる気分を体感できると同時に、そのちやほや期間が割とあっさり終わってしまう寂しさもあったりして(そのためか、タイガーはマドンナの気持ちを確かめることさえなく小田急線に乗って再び旅立ってしまう。寅さんだって一応確認してから諦めるのに!)、『旅行人』読者ならその気持ちもわからないではない、という人も少なくないのではないだろうか。 サブカルの街であると同時に人間関係が密接な下町的雰囲気も併せ持つ下北沢という土地の特徴をミックスした、豪華キャストによる気楽なコメディとして楽しむのがいいだろう。同じく下北沢という土地にこだわった映画に市川準監督作品『ざわざわ下北沢』があるので、そちらと見比べてみるのもいいかもしれない。(★★☆田中元)
■男はソレを我慢できない

2006年/日本
脚本:大宮エリー
出演:竹中直人、鈴木京香、小池栄子、ベンガル、清水ミチコ、高橋幸宏、高橋克実、温水洋一、大森南朋、ワタナベイビー、中村達也、HITOE、田中卓志(アンガールズ)、野宮真貴、斉木しげる、緋田康人、岸野雄一、安齋肇、小島麻由美
上映時間:93分
公開:7月29日(土)より渋谷シネアミューズ他、全国ロードショー
■ストーリー
7年の放蕩の末にシモキタの実家、饅頭屋“うさや”に帰ってきたDJタイガー(竹中直人)は、離婚してこの街に戻ってきたマドンナ、さつき(鈴木京香)に片思い。彼女のいいところを見せようと、おりしも巻き起こったソープランド建設計画に立ち向かうのだが、“体験入浴会”に嵌められた男たちは骨抜きに。ダメ男たちはどうしてもソレを我慢できない!? しかし、その背後には巨大な陰謀がうごめいていた!
■レヴュー
主人公の名前が大河(タイガー)、妹の名前がちえり(チェリー)、主人公が片想いする出戻りのマドンナ、帰郷に始まり旅立ちに終わる構成などなど、書くだけ野暮だがこの映画の骨格は国内旅行映画の定番『男はつらいよ』そのもの。とはいえそれはあくまで骨格のみの話。本作は寅さん映画とは真逆な、まるでかつて深夜に放送されていた竹中直人の一連のコント番組風な独特のギャグに彩られた、なんとも奇妙な作品となっている。構成面でも、寅さんが日本各地で騒動を巻き起こす『男はつらいよ』とは対照的に、本作では主人公が帰郷した下北沢での出来事“のみ”が描かれる。
■DVD情報
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