2009年/韓国 監督:ユン・ジェギュン(『セックスイズゼロ』) 配給:CJ Entertainment Japan、パラマウントピクチャーズ ジャパン 愛する人に思いを打ち明けられない主人公、大津波の襲来を警告する科学者、それに耳を貸さない行政の怠慢。災害で離れ離れになった登場人物たちは、相手を助けに行く。お約束の設定かもしれないが、津波が来るまでの前半のドラマ部分が、ドロドロと人間臭いのは韓国映画ならでは。観客が飽きないように、科学者が一定の間隔で登場し、「津波の脅威」をうながす。しかし意外に、この部分はわりと丁寧に作られている。 スマトラ沖大地震による津波は平均の高さが10mほどだったが、20万人を超える人々の命を奪った。ところが、この映画の津波は高さ100m! あまり現実的ではないが、高層ビルが建つ現在では、ビジュアル的にビルを飲み込むほどの『デイ・アフター・トゥモロー』級の大きさが必要なのだろう。日本のゴジラだって、登場したときはビルの高さに合わせて50mほどという設定だったが、ビジュアル的な都合で最後には100mと倍の大きさになってしまった。そんなわけで、津波が押し寄せてからの後半は、リアリティがどんどんなくなっていったのが残念。そんなところまで「パニック映画」を踏襲しなくともよかったのだが。(★★☆前原利行)
■TSUNAMI-ツナミ-/Haeundae

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ビルを飲み込む巨大な津波が人々を飲み込む
いまは懐かしい、パニック映画
出演:ソル・ギョング(『オアシス』『ペパーミント・キャンディー』)、ハ・ジウォン(『ファン・ジニ』『チェオクの剣』)、パク・ジュンフン、オム・ジョンファ
公開:9月25日(土)より、新宿バルト9ほか全国ロードショー
上映時間:107分
公式HP:www.mega-tsunami.jp
■ストーリー
遠洋漁船に乗っていたマンシクは、事故とスマトラ沖で起きた津波により、幼なじみのヨニの父を死なせてしまう。故郷へ戻ったマンシクだが、そのことからヨニへの想いをなかなか打ち明けられずにいた。一方、マンシクの弟で海洋救助隊員のヒョンシクは、海で溺れていた都会からやってきた若い女性ヒミを助ける。女性に対して気の弱いヒョンシクだが、気の強いヒミに一方的に惚れられてしまう。そのころ地質学者のキムは、日本海で連続して発生する地震から、やがて巨大な津波が韓国の沿岸を襲うことを予告していた。しかし偶然にも、別れた妻が娘を連れて、この海辺にやってきていた。そして、とうとう“その日”がやってきた。
■レヴュー
本作はまぎれもなく、1970年代に流行した「パニック映画」を踏襲した、正統派のディザスター・ムービーだ。あのころは『ポセイドン・アドベンチャー』のような一級品から、『大地震』『エアポート'75』のようなB級品にいたるまで、多くの映画が作られた。特徴としては、数組に及ぶ登場人物たちが、大災害を前に群像ドラマを織り成していく。ひとりひとりの出番は少なくなるので、スター(それも往年の)を集めて、華やかにしたものだが、この韓国映画もその定型に則って作られている。
■DVD情報
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