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■トンマッコルへようこそ

(c) 2005 showbox/Mediaplex Inc.
2005年/韓国

監督・共同脚本:パク・クァンヒン(長編初監督)
製作・脚本・原案:チャン・ジン(『ガン&トークス』『小さな恋のステップ』などの監督)
音楽:久石譲(『千と千尋の神隠し』『HANA-BI』)
出演:チョン・ジェヨン(『シルミド/SILMIDO』『小さな恋のステップ』)、シン・ハギョン(『JSA』『復讐者に憐れみを』)、カン・ヘジョン(『オールド・ボーイ』『美しい夜、残酷な朝』)、イム・ハリョン(『ARAHANアラハン』)、ムン・サンハン(『春夏秋冬そして春』)

配給:日活
上映時間:132分
公開:10月28日より、シネマスクエアとうきゅう、シネ・リーブル池袋ほか全国公開

公式HP:http://www.youkoso-movie.jp

 
■ストーリー

 1950年代、朝鮮戦争が激しさが増す中、アメリカ人パイロット、韓国軍、それに敵対する人民軍の3者が、まるで導かれるように、戦争とは無縁の山奥の村にやって来た。村の名はトンマッコル。両者は銃を持ってにらみ合うが、偶然から村人たちの食料貯蔵庫を爆破してしまう。冬の食糧不足を前に、兵士たちはひとまず協力して村人たちの畑仕事を手伝うことに。やがて両者に心の交流が生まれてくるが、村には危機が迫っていた。

■レヴュー
 
 同じ民族同士で殺しあった「朝鮮戦争」だが、戦争を知るものも少なくなってきた現代の韓国では、北朝鮮に対しての憎しみも薄れ、むしろ人々は「そんな過去はなかったことにしたい」と思っているのではないだろうか。映画の世界では、北朝鮮の個々の人物にシンパシーを感じるように作られた『シュリ』や『JSA』などがあった。
 「トンマッコル」とは、「子どものように純粋」という名の意味があるそうで、ここでは「戦争」や「憎しみ」といった汚れを知らない理想郷として描かれている。そこは敵味方もなく、双方の兵士が手を取り合って協力しあえるところだ。本作が2005年度韓国興行収入No.1のヒット作になったのは、「同じ民族だからきっとわかりあえる」という願いに、共感した人たちが多かったということだろう。
 現実は厳しい。だからこそ、映画の中では「理想」を体験したい。わかりやすいストーリー、美しい映像と音楽。ひねったところはないが、やっぱり最後には泣けてきた。ちょっとイイ話です。(★★★☆前原利行)

「祖国統一」が韓国で声高に語られるようになったのは金大中政権の太陽政策からだろうか。太陽政策は実は北朝鮮政権を生きながらえさせる、という批判もあるのだけれど、この映画のヒットをみるにつけ、現在の韓国の国民意識というものがよくわかると思う。拉致問題での、日本との微妙な温度差も納得できる。
和解への想いを、ファンタジーという器を借りながら、一級のエンターテイメントとしてここまで昇華できてしまう力量にまず驚く。これまでのスパイもの,戦争ものと違って新鮮味を感じた。ラストは別なストーリー(さらに悲劇的な)を思い描いてしまったのだが、そうはならずにすんで良かったというべきなのか。映画としてはどちらが印象的なのだろう。

(★★★☆カネコマサアキ)

 
■関連情報
 
 音楽は宮崎駿作品でお馴染みの久石譲。そのためかところどころで、『千と千尋の神隠し』の実写版を見ているかのような錯覚を誘う。村の入口には、『千と千尋の神隠し』に出て来たような、似た石像も登場する。
 
■DVD情報
 
トンマッコルへようこそ [DVD]
日活 (2007-03-02)
売り上げランキング: 8729

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