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■恋鎖
2005年/日本

監督・脚本・編集:西條雅俊
出演:生野零士、清水美玖、吉村康宏、石川美帆、中村研太郎

配給:「恋鎖」製作委員会(nishijo-gumi)
上映時間:88分
公開:9月9日(土)〜22日(金)シネマアートン下北沢にて連日21時よりレイトロードショー
公式サイト:http://www.geocities.jp/nishijogumi/rensa.html

■ストーリー
 
 プレイボーイの柏木は不思議な現象に見舞われていた。体が17歳まで若返っているのだ。実年齢は29歳。若返った理由は直感的にわかる。――――「初恋を忘れたから」 理由がわかれば心も晴れやか。今日も軽薄な恋愛を繰り返す。

 そんなある日、清楚な女が訪ねてくる。柏木をストーキングする由美の姉、祥子だ。入れ込む妹を見かねて答えを聞きにきたのだ。だが柏木は祥子を手篭めにしようと迫る。最初は拒む祥子だが、やがて身をゆだね始めた。それが思わぬ展開の序章だと、誰が予想出来ただろう……。

 
■レヴュー
 
 まず驚くのは、本作が完全なる自主映画であるという点だ。いわゆる独立プロダクション系の映画ということではなく、かつての8ミリ映画の延長上にある意味での自主映画。自主映画がコンテスト等で認められた結果、監督がプロとして作品を撮るという道は頻繁にあることだが、本作の場合、作品が認められた結果として作品そのものが一般公開の運びとなった、極めて珍しいケースである。と書くと、結局はアマチュア作品だろう、と思ってしまう人が出てくる危険性もあるのだが、それは違う。8ミリ時代から時を経て行き着いた各種機材の進歩と低価格化の結果、センスと人材があればアマチュアであろうと劇場映画並みのクオリティを手に入れることができる、ということだ。そしてこの『恋鎖』はまさしくそのクオリティに達している。というか、並みの劇場映画よりも(ここが一番重要だが)面白い!

 物語は上記のとおり、ある男とある姉妹の関係から始まりながら、やがて5人の男女の物語に、タイトル通り連鎖していく、一見シンプルなようで複雑な構成。その入り組み具合をウォン・カーウァイさながらにさばきつつ、カーウァイを超える結末へたどり着く。個人的な好みももちろんあるが、あのラストには正直「やられた」と思った。現実に立脚したリアルな物語にさりげなく奇想を紛れ込ませる手法は、癖になる可能性も十分。作り手の力強さを感じさせてくれる作品である。(★★★田中元)

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