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■サヴァイヴィングライフ 夢は第二の人生/PREZIT SVUJ ZIVOT


(C)ATHANOR

2010年/チェコ

脚本・監督:ヤン・シュヴァンクマイエル
出演:ヴァーツラフ・ヘルシュツ、クラーク・イソヴァー、ズザナ・クロネロヴァーほか

配給:ディーライツ
上映時間:108分
公開:8月27日(土)より渋谷シアター・イメージフォーラムにてロードショー
公式サイト:http://survivinglife.jp/

 
■ストーリー
 
エフジェンは冴えない感じの中年のサラリーマン。口うるさい妻ミラダと暮らしている。ある日、彼は夢の中でエフジェニエという名の美しい女と出会う。目が覚めて夢の記憶が気になった彼は、精神分析医を訪ね、カウンセリングを受けることにする。すると、徐々に彼の幼い時の記憶が蘇ってくるのだった。
 
■レヴュー
 
20世紀を特徴づける文化的な発明として「精神分析」「映画」「ファシズム」が挙げられるそうだ。シュルレアリスムという美術運動もフロイトの精神分析に影響受けた運動で、時期的にはファシズムの興隆と重なる。(ちなみに、シュルレアリストたちは反ファシズムの流れを汲む。)サルヴァドール・ダリとルイス・ブニュエルが映像表現として発表した『アンダルシアの犬』は1928年の作品だった。

その系譜上にあるのが、シュヴァンクマイエル監督と言えそうだが、恥ずかしながら僕は監督の長編を観るのは初めてだった。90年代初期に、同じくチェコ映画でヴェラ・ヒティロヴァ監督による『ひなぎく』(1966年)と一緒に短篇を観たと思うが、ちょっと好みに合わないと思い、ついつい敬遠してしまっていた。21世紀に入り、無駄に歳をとり、最近の不幸な出来事に遭遇してしまうと、コマ撮り人形アニメや、この切り張りアニメと実写の組み合わせという20世紀的アナクロニズムが、なぜか愛おしく新鮮に感じてしまうから不思議だ。

映画の冒頭、御年77歳の監督自身が登場して前口上を述べる。「予算が無いので、実写とアニメーションという形になった」「この口上自体も少しでも映画を長くするためだ」とユーモアたっぷり。本編は、どことなく監督を連想するような主人公が自らの夢世界にインナー・トリップし、フロイト・ユングによる夢分析を駆使して、幼少時の記憶へたどり着くというミステリー仕立てになっている。自身の表現の源泉であるシュルレアリスムの本質・原点へ回帰する試みなのかもしれない。この映画の公開を記念して、特集上映や展覧会も開催される。(カネコマサアキ★★★)

 
■関連情報
 
上映会&展覧会

*『シュヴァンクマイエル傑作選』
9月3日〜16日 新宿K’s cinemaにて特集上映
http://www.ks-cinema.com/

*『ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展 ?映画とその周辺』
8月20日〜9月19日 ラフォーレミュージアム原宿
10月7日〜23日 京都文化博物館
http://www.svankmajerjp.com/works/art/jan-and-eva/

*『魔術☆煉金術』ヤン・シュヴァンクマイエル、マックス・エンルスト、上原木呂
9月1日〜30日 The Artcomplex Center Of Tokyo
http://www.gallerycomplex.com/m_a/index.html

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