脚本・監督:ヤン・シュヴァンクマイエル 配給:ディーライツ その系譜上にあるのが、シュヴァンクマイエル監督と言えそうだが、恥ずかしながら僕は監督の長編を観るのは初めてだった。90年代初期に、同じくチェコ映画でヴェラ・ヒティロヴァ監督による『ひなぎく』(1966年)と一緒に短篇を観たと思うが、ちょっと好みに合わないと思い、ついつい敬遠してしまっていた。21世紀に入り、無駄に歳をとり、最近の不幸な出来事に遭遇してしまうと、コマ撮り人形アニメや、この切り張りアニメと実写の組み合わせという20世紀的アナクロニズムが、なぜか愛おしく新鮮に感じてしまうから不思議だ。 映画の冒頭、御年77歳の監督自身が登場して前口上を述べる。「予算が無いので、実写とアニメーションという形になった」「この口上自体も少しでも映画を長くするためだ」とユーモアたっぷり。本編は、どことなく監督を連想するような主人公が自らの夢世界にインナー・トリップし、フロイト・ユングによる夢分析を駆使して、幼少時の記憶へたどり着くというミステリー仕立てになっている。自身の表現の源泉であるシュルレアリスムの本質・原点へ回帰する試みなのかもしれない。この映画の公開を記念して、特集上映や展覧会も開催される。(カネコマサアキ★★★) *『シュヴァンクマイエル傑作選』 *『ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展 ?映画とその周辺』 *『魔術☆煉金術』ヤン・シュヴァンクマイエル、マックス・エンルスト、上原木呂
■サヴァイヴィングライフ 夢は第二の人生/PREZIT SVUJ ZIVOT

(C)ATHANOR
2010年/チェコ
出演:ヴァーツラフ・ヘルシュツ、クラーク・イソヴァー、ズザナ・クロネロヴァーほか
上映時間:108分
公開:8月27日(土)より渋谷シアター・イメージフォーラムにてロードショー
公式サイト:http://survivinglife.jp/
■ストーリー
エフジェンは冴えない感じの中年のサラリーマン。口うるさい妻ミラダと暮らしている。ある日、彼は夢の中でエフジェニエという名の美しい女と出会う。目が覚めて夢の記憶が気になった彼は、精神分析医を訪ね、カウンセリングを受けることにする。すると、徐々に彼の幼い時の記憶が蘇ってくるのだった。
■レヴュー
■関連情報
上映会&展覧会
9月3日〜16日 新宿K’s cinemaにて特集上映
http://www.ks-cinema.com/
8月20日〜9月19日 ラフォーレミュージアム原宿
10月7日〜23日 京都文化博物館
http://www.svankmajerjp.com/works/art/jan-and-eva/
9月1日〜30日 The Artcomplex Center Of Tokyo
http://www.gallerycomplex.com/m_a/index.html