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■PEACE BED アメリカ VS ジョン・レノン/The U.S. VS. John Lennon


(C)2006 Lions Gate Films Inc. All Rights
※ジョン・レノンの写真は、映画「PEACE BED アメリカVSジョン・レノン」のパブリシティに関する使用のみ許可されています。

2006年/アメリカ

製作・監督・脚本:デヴッド・リーフ、ジョン・シャインフェルド
監修:オノ・ヨーコ
出演:オノ・ヨーコ、ジョン・ウィーナー、ロン・コーヴィック、アンジェラ・デイヴィス、ジョン・シンクレア

配給:ザナドゥー
公開:12月8日(土)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズ他にて全国ロードショー!!
上映時間:99分
公式HP:www.peacebed-johnlennon.com

平和運動家としてのジョン・レノンの活動を取り上げたドキュメンタリー。彼の行動は、アメリカ政府との闘いを生むことになる。

 
■レヴュー
 
 先日、ロックバーのマスターが「最近の若い子は、『イマジン』をビートルズの曲と思っているんですよ。オノ・ヨーコもビートルズにいたとカン違いしているし…」と嘆いていた。ジョンが死んで以降、世の中はすっかりヨーコ夫人の巧みな情報操作により、「LOVE & PEACEの人、ジョン・レノン」のイメージが出来上がってしまった。オノ・ヨーコは別に嫌いではなく、むしろよくがんばっていると思うが、新しく作られたジョンの映像クリップに毎回出演して、ジョン&ヨーコをセットで刷り込むのはやめて欲しい。

 さて本作は、ミュージシャンとしてのジョン・レノンではなく、「LOVE & PEACEの人、ジョン・レノン」をテーマに描いた珍しい作品だ。しかし「LOVE & PEACE」と言っても、ジョンの場合は「イマジン」のようなクワイエット系だけでなく、活動家的なアグレッシヴな面もある。「イマジン」のイメージしかない若い人たちには、きっと「目からウロコ」のジョンの姿が本作には含まれているだろう。

 このドキュメンタリーの前半では、アメリカへ渡る前のジョンの活動に平行して、当時の社会について丁寧に説明がなされているので、状況がつかみやすいだろう。ヒッピー運動の失敗後、ベトナム戦争の泥沼化と共に再び高まりつつあった市民運動。ここでの人々のスローガンは「戦争反対」。ジョンも「平和にチャンスを(ギヴ・ピース・ア・チャンス)」から「パワー・トゥー・ザ・ピープル」と活動を過激化。しかしニューヨークへ移ったジョンの名声を利用しようと、当時の活動家にうまく利用されてしまった感もある。1972年には政治色が強いアルバム『サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ』を発表。しかしそうしたジョンの活動は、当時のニクソン政権に目をつけられることになる。ジョンは反政府分子として、尾行や盗聴され、国外退去の嫌がらせも受ける。

 しかしジョンは最終的には政治家ではなく、芸術家としての立ち位置に戻ってきたから、死んでも人々の心に永遠に残ったのだ。しかしこんな圧力の中にいたジョンは、まだ30代だったとは…。「やはりジョンはいつでもカッコいい」ことを再認識させられた。

このドキュメンタリーが作られるきっかけは、9.11以降のアメリカ社会の変貌だったという。もしジョンが生きていたら、彼はどんなメッセージを残すだろうか。(★★★前原利行)


■関連情報
 
ジョンのファンには、発出映像というアナーバーでの「ジョン・シンクレア」のライヴ映像がうれしいハズ。

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