| ■殺人の追憶/Memories of Murder |
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2003年/韓国
監督・脚本:ポン・ジュノ(『ほえる犬は噛まない』)
出演:ソン・ガンホ(『シュリ』『JSA』)、キム・サンギョン(『気まぐれな唇』)
配給:シネカノン
上映時間:130分
公開:3月下旬、渋谷シネアミューズにて |
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| ■ストーリー |
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| 1986年、ソウル近郊の村の用水路で、手足をストッキングで縛られ、強姦された上に殺された1人の女性の遺体が発見された。地元のパク刑事(ソン・ガンホ)が捜査を始めるが、ルーズな現場検証や自白重視の捜査では解決しない。同様の手口の第2の殺人が起き、ソウルからソ刑事(キム・サンギョン)がやってくる。第3、第4の犠牲者が発見されるが、2人が睨んだ容疑者はどれもシロ。殺人は雨の日、被害者は赤い服を着た若い女性、しかも犯罪はわずか2km以内で起きている。犯人が捕まらない苛立たしさが刑事たちにつのっていった…。 |
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| ■レヴュー |
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これは1986年から1991年の6年間に起きた、10件の連続強姦殺人事件をもとにした実話の映画化だ。その犯人はまだ捕まっておらず、韓国では有名な未解決事件だという。したがって韓国の人なら、「犯人は捕まらない」という結末は見る前からは知っている。だから、これは犯人探しの映画ではない。
事件があった時代は、ちょうどソウル・オリンピックが行なわれた前後で、韓国社会の変動期だった。「高度成長」の裏では、街頭デモが行なわれ、それまでなかったタイプの凶悪犯罪が発生してきた。ちょうど日本でいえば70年代初頭のような雰囲気だったのだろう。そうした「時代の空気」が、巧みに随所に織り込まれている。
「犯人かどうかは顔を見ればわかる」と単純に考え、容疑者を強制的に自白させていた田舎の刑事が、最後には「誰の顔をみてもわからなくなる」。そして理論的に捜査をしていた都会の刑事が、最後には容疑者こそ犯人であって欲しいと願うほど、挫折の色が濃くなっていく。コミカルなタッチの前半から、後半に行くに従って刑事たちの無力感や焦燥感は強くなり、観客も最後には「もう誰でもいいから、犯人を上げてくれ!」という気分になってしまう。これが「冤罪」というものなのだろう。そんな恐ろしさもこの映画は感じさせてくれる。
そしてこの作品はただ過去を描いたものではない。過去が現在につながるラスト、「犯人は今も生きている」というリアルで不気味な空気感が画面から伝わり、背中がゾクっとした。『気まぐれな唇』『オアシス』と並び、今年見るべき韓国映画の傑作だ。★★★★(前原利行)
実際にあった未解決事件に基づいた映画、という前知識があるのとないのでは、この映画の評価は随分と分かれてしまうだろう。残念ながら、僕が東京国際映画祭でこの映画を観た時は、そんなインフォメーションが得られなかったので、観たあとのフラストレーションは大きかった。
それでも、前作『吠える犬は噛まない』で見せてくれた個性あるキャラクターの活き活きとした人物描写は本作も健在で、それだけでも見る価値は十分にある。
クライマックスで真犯人と思われた人物がトンネルの深い闇に消えて行くシーン、ラストでソン・ガンホ演じる主人公が田んぼの側溝をのぞくシーンは、現代韓国人が歴史の闇に置き去りにしてきてしまった『何か』を観ているようで、とても印象的だ
。★★★☆(カネコマサアキ) |
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| ■関連情報 |
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2002年韓国大鐘賞10部門ノミネート 編集賞・衣装賞受賞
2001年 青龍賞 助演男優賞 撮影賞
第46階アジア大平洋映画祭 撮影賞 編集賞
第2回 釜山映画評論家協会賞 撮影賞
第9回 春史羅雲奎映画芸術祭 技術賞
第25回 黄金撮影賞 金賞 |
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| ■DVD情報 |
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アミューズソフトエンタテインメント (2006-06-23)
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