配給:プレノン・アッシュ 彼の初監督作品も相当な秀作だと思う。公園で孫を見失ってしまった老婆。一緒に住んでいる認知症の兆候がある祖父を探す少年。奇妙な類似性をもちながら、二人は交錯する。大切な物を失ってしまうのではないかという焦燥と不安、都会の無関心と孤独を乾いたタッチで淡々と描いている。 「人は何かを失ったときにはじめてそれを懐かしみ、大切にしなかったことを後悔する。しかし一番厄介なのは、多くの美しい物は突然消えてしまうことに、誰もが気づかないことだ。」 先輩のツァイ監督に肉薄するような映画手法には、正直驚いた。かなりのアドバイスをもらっているのだろうか。(カネコマサアキ★★★) 『迷子』は『楽日』と同時進行で撮影された言わば双子のような作品。 原題を並べると『不散不見』となり、親しい友人同士が別れ際に使う挨拶の言葉「君にあえるまで、僕はここにいるよ」となるそうだ。何だか意味深だ。
■迷子
2003年/台湾
監督・脚本:リー・カンション
出演:ルー・イーチン、ミャオ・ティエン
上映時間:88分
公開:8月26日(土)、ユーロスペースにてレイトショー
■レヴュー
トリュフォー映画におけるJ=ピエール・レオーのような存在でツァイ・ミンリャン映画に多大な貢献をしてきたリー・カンション。多分、彼が居なければ、ツァイ映画も成立しなかっただろう。
■関連情報
2004年のロッテルダム国際映画祭タイガーアワード賞受賞。