| ■アニエスの浜辺/Les Plages D’Agnis |
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(C) 2008 Cine' Tamaris -- Arte France Cine'ma
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女性監督アニエス・ヴァルダがその人生を振り返り、作品、夫、友人たちを語る
ドキュメンタリーともドラマともつかないその語り口と映像は「現代アート」
2008年/フランス
監督:アニエス・ヴァルダ(『5時から7時までのクレオ』『幸福』)
出演:アニエス・ヴァルダ、ジャック・ドゥミ、マチュー・ドゥミ
配給:ザジフィルムズ 公開:10月10日より岩波ホールにて他 全国順次公開
上映時間:113分
公式HP:www.zaziefilms.com/beaches/
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| ■ストーリー |
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| 80歳になる女性映像作家ヴァルダが浜辺に立ち、スタッフに鏡を並べる指示を出している。鏡には海、ヴァルダ、人影などが映りこむ。それはまるで現代絵画のようでもある。ベルギーでの子ども時代、パリへの留学、映画に興味を持ち、処女作の発表、夫ドゥミとの出会い、自分を投影した作品群、そして自分の子どもたち…。自らの人生を語るヴァルダに、彼女の作品の一部、そして新しく撮りおろされたいささかシュールな映像が加わり、彼女の世界が解き明かされていく。 |
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| ■レヴュー |
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女性監督アニエス・ヴァルダは、60年代の名作『5時から7時までのクレオ』『幸福』はすばらしいと思うが、『百一夜』とか『ジャック・ドゥミの少年期』は「扱いかねる」という印象だった。ドキュメンタリー作家でもある彼女だが、『アニエスv.によるジェーンb.』は正直言って、僕の中では劇映画なのかドキュメンタリーなのかよくわからない。本作もいちおうジャンルでは「ドキュメンタリー」となっているが、僕の中でせいぜいそれは30%、まるで現代美術館で展示されているような映像アート作品のような部分もあり、何ともいえない独特の作風が現れている。単に自分の過去を振り返るのではなく、役者による過去の再現映像や心象風景の映像化も交え、現在と過去とをつないでいる。
「映像アート」と書いたが、それは決して難解ではなく、ユーモアを交えながらスケッチ風に展開する各エピソードは、上質のエッセイ本を読んでいるようでもある。子供時代の自分を語るヴァルダの脇を、子役がその時のエピソードを演じ、さらにそれにコメントを述べる80歳の彼女がいる。パリの通りに砂を敷いて砂浜を作り、スタッフにそこで水着で仕事をさせる。その脇を不審そうに歩く、ふつうの服装の人々。ユーモアかつ、インテリジェンスも感じさせる造りに知的好奇心も満たされた。たまにはこんな作品にめぐり合いたい。(★★★★前原利行)
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| ■映画の背景 |
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・『シェルブールの雨傘』の監督で知られる、ジャック・ドゥミは夫。1990年にエイズで亡くなる。本作でも、亡き夫への愛情が語られる。
・無名時代のハリソン・フォードが、アメリカ時代のアニエスに出演依頼を受けていたことが明かされる。
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