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■孔雀-我が家の風景-


2006年/中国

監督:クー・チャンウェイ(『紅いコーリャン』『さらば、わが愛/覇王別姫』撮影監督)
出演:チャン・チンチュー、ファンリー、ルゥ・ユウライ

配給:キネティック、アルゴ・ピクチャーズ
上映時間:136分
公開:2月17日(土)より、渋谷Q-AXにてロードショー

 
■ストーリー
 
中国のとある田舎街の集合住宅に住む一家。感受性が強いゆえに突飛な行動に出てしまう姉、知的障害があるが気の優しい兄、そして両親からの多大な期待を背負った弟。時は1977年。文化大革命が終わり、新しい時代を歩きはじめた一家だったが、人生はなかなか思い通りにはいかない。
 
■レヴュー
 
ともすればこういうジャンルの中国映画は「家族愛」を歌い上げしまう作品になりちだが、むしろ醜態を曝け出し、それを微妙な笑いにし、ケロっとしているのが、この映画の新しさ。個性的な3兄弟の半生を中心に、さえない運命を背負った一家の物語。文化大革命の後遺症に悩みながらも、少しずつ自由を獲得していく庶民の姿が描かれている。

長女の破天荒ぶりにハラハラしつつ、知的障害の兄の行く末を思う母親にホロっとさせられる。次男は、女性の裸体を描いた紙を教科書に挿んでいたのを父親に見つかり、「不良」呼ばわりされののしられる。(息子に期待するのはわかるけれど、そんなの発見したら父親は見て見ぬ振りをしてやってください。)そんな姉弟が辿る人生。伴侶をもった姉弟たちが、動物園で孔雀を観ている。だが、孔雀は美しい羽をなかなか広げず、姉弟家族は孔雀の舞を見逃してしまう。そんなちょっとアンラッキーな人々に我々は共感せずにいられない。人生は思い通りにはならない。でも捨てたもんでもない。

『紅いコーリャン』、『菊豆』、『さらば、わが愛/覇王別姫』、『鬼が来た!』・・・と、現代中国映画の数々の傑作をカメラに納めてきた世界的な撮影監督が、自らメガフォンをとった注目すべき作品だ。第五世代の両巨頭、チェン・カイコーとチャン・イーモーと仕事してきただけあって、確かで細やかな演出が光る。そして、淡々と進む話の中に見えるかなり毒のあるユーモア。それは、近年頭角を表して来た第6世代の監督たちと肩を並べるほど若々しく新鮮だ。(カネコマサアキ ★★★★)


■関連情報

ベルリン国際映画祭審査員特別賞・銀熊賞受賞
第14回金鶏奨 最優秀助演女優賞(フォアン・メイイン)
NHKアジアフィルムフェスティバル出品作品

■DVD情報

孔雀 我が家の風景 [DVD]
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