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■それでも生きる子供たちへ


(C)2006 MK FILM PRODUCTIONS Srl RAI CINEMA SpA

2005年/イタリア・フランス/2時間10分
提供・配給:ギャガ・コミュニケーションズ

監督:ステファノ・ヴィネルッソ、リドリー・スコット、スパイク・リー、ジョン・ウーほか
出演:マリア・グラッツィア・クチノッタ、キアラ・ティレシ、ステファノ・ヴィネルッソ

公式サイト:http://kodomo.gyao.jp
全国順次ロードショー中

 
■レヴュー
 
 時限爆弾を抱えたルワンダの少年兵、サラエボの泥棒一家、HIVに感染したNYの家族、サンパウロの貧民街で廃品を拾って自活する兄妹、イギリス人カメラマンが幻想の中で見た戦地の子供たち、ナポリの窃盗少年、北京の路上で働く貧しい孤児と愛に飢えた裕福な少女。登場人物たちの厳しい現状を並べると相当悲惨な印象だが、そこで生きる子供たちの姿はとても逞しく、頼もしい。彼らに惹かれるのは、そこにかつては自分も持っていたはずの生きる本能を見るからだろう。
 7カ国・7組のユニットがしのぎを削る中、最も感動的だったのは、アジア代表ジョン・ウー監督による最終話。世界の今を風刺し、本作のテーマを総括している。監督は「我々は世界の子供たちを救う話をしているが、本当は子供たちが我々を救っているのだ。彼らの強さと愛が世界を変えていくだろう」と語る。
 だが、そうした見方は解釈を誤ると、問われる側の大人たちを変に安心させてもくれる。救われた大人たちは、子供たちが夢や希望やエネルギーを失わず、疲れて諦めた大人に成り下がってしまわぬように何ができるのだろう。
 世界で学校に行くことができない子供は1億1千万人以上、栄養不足や飢えに苦しむ子供は3億5千万人、飢えが原因で5秒に1人、子供が命を落としているという。彼らを少しでも自分のこととして見れたなら、状況も少しは変えられるのではないだろうか。
 本作は企画段階から国連機関ユニセフが関わり、配収の9割が世界最大の人道援助機関WFP国連世界食糧計画に寄付される。(★★★☆今野)

※若干異なりますが、原文は国際協力事業団JICAが編集・発行している『monthly Jica』誌の'07年7月号の映画紹介コーナーに書いたものです。

 
■DVD情報
 
それでも生きる子供たちへ [DVD]
ギャガ・コミュニケーションズ (2008-02-01)
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