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■ガーダ・パレスチナの詩

2005年/日本/1時間46分
撮影・監督:古居みずえ
製作:安岡卓治、野中章弘
配給:安岡フィルムズ、アジアンプレス・インターナショナル

5月20日より、UPLINK Xにてロードショー他、大阪シネ・ヌーヴォなど全国順次公開
http://www.biotide-films.com

 
■レヴュー
 
 パレスチナ女性達の家族や友人との取り留めのない会話や冗談、もめ事、日本ともさほど変わらないそんな日常と、銃撃戦にさらされ、身内が死んで行くもうひとつの現実が交差する。ビデオカメラを回す監督はその只中にいる。

 1948年のイスラエル建国に始まり今に続く、武力による侵攻と占領。ガザ地区難民キャンプで生まれ育ったパレスチナ女性ガーダ(当時23歳)は自立心が強く、伝統的な結婚式を拒否し、母親や友人、婚約者の母親とぶつかる。出産を経て、2000年のインティファーダ(イスラエル軍の占領に対するパレスチナ住民の抵抗運動)で親戚の男の子を亡くしたのを切っ掛けに、これまでに何があったのかを祖母世代の女性達から聞き書きを始める。古い慣習に逆らいながらも、イスラエルに占領される前のパレスチナ人の暮らしや文化を求め、記憶を伝え、心を繋ごうとするガーダは「ジャーナリストとしての生き方を古居から学んだ」という。

 古居監督は、パレスチナの女性や子供たちを中心に1988年から取材し続けてきたフォトジャーナリストでもあり、ガーダとは始め、英語の通訳として出会った。本作は94年から昨年までに撮られたもの。

 昨年より、イスラエルがガザ地区から撤退し、シャロン首相が倒れ、パレスチナではイスラム原理主義組織ハマスが政権を取り、政治状況は揺れ動いている。関連のニュースを今後見るたびに、この映画に出てきた女性たちや家族のことが頭をよぎることになるだろう。 ★★★☆(今野)

※若干異なりますが、原文は国際協力事業団JICAが編集・発行している『monthly Jica』誌の'06年4月号の映画紹介コーナーに書いたものです。

 
■DVD情報
 
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