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■ダブリン上等!/Intermission
2003年/イギリス=アイルランド

監督;ジョン・グローリー

制作:ニール・ジョーダン(『クライング・ゲーム』『マイケル・コリンズ』)

出演:コリン・ファレル(『アレクサンダー』『マイノリティ・リポート』)、
キリアン・マーフィ(『28日後……』)
ケリー・マクドナルド、シャーリー・ヘンダーソン、コルム・ミーニィ

配給:アットエンタテイメント

上映時間:102分

公開:2月19日(土)より シブヤ・シネマ・ソサエティにてロードショー
 
■ストーリー
 
 スーパーで働くジョンは恋人のディドラと別れたばかりだが、未練たらたら。さらに追い打ちをかけたのは彼女に新しい恋人ができたというニュースだ。煮え切らないジョンは親友のオスカーを従えてディドラの家に押し掛け、相手の男と対決しようとするが、空振りに終わる。
 そのディドラの新しい恋人サムは、14年間連れ添った妻を捨て、今、まさに家を出て行こうとしている。妻のノーリーンは自身を喪失し、後に自己啓発セミナーに通う。
 ディドラの妹サリーは男に裏切られ、世の中を呪っている。彼女の口にはうっすらとヒゲがある。TVディレクターのベンはくだらないニュースソース作りに飽き飽きしている。もっとジャーナリスティックにダブリンの暗部を暴くような番組を作りたいと思い、一匹狼の暴力刑事ジェリーに接近する。
 ダブリンを舞台にそれぞれのストーリーが錯綜し、ついにジョンは元恋人を人質に銀行強盗をする展開になってしまうのだが…。
 
■レヴュー
 
 ガイ・リッチー映画の亜流は数多かれど、ここまで本家に肉迫し、凌駕しそうな映画はほかにない。ダブリンに住む「人生にちょっとつまずいてしまった人々」が空回りしながらもがいている姿は、人ごとながら非常に可笑しく、共感できる。人生のコアな部分をサクリと切り取る手腕も見事だし、それぞれの人生がリンクしていく様子も往年の黒柳徹子と久米宏のように饒舌だ。暴力のスパイスを効かせながら、クライマックスに向けて、物語がだんだんと加速していく高揚感も最近の映画ではなかなか味わえない一級品。監督と脚本家は舞台出身の新々気鋭。日本でもクドカンや松尾スズキが映画界に進出してるように、彼らも映画界に新風を巻き起こすにちがいない。
 そして、なんと言っても魅力的なのは登場人物のキャラクター。例えば、ある男とベッドインして、手足を縛られた上に胸の上に排便(!)、放置プレイされ、それ以来男性不信になってしまった女の子のサブストーリー。そんな世界の終わりを経験してしまった女の子って一体どんな子なんだろう??と思うかもしれないが、これが妙〜に説得力とリアリティを持っているのだ。そんな一癖も二癖もあるキャラクター満載のパンクでロックな青春物語。これを21世紀版『ダブリン市民』と言ったら、J.ジョイスは怒るだろうか?  (★★★☆カネコマサアキ)

 何の予備知識もなく、名画座の2本立てで出会いたい。もちろん最高のホメ言葉です。映画数本分のボリュームを、ホンコン映画のように「脂タップリ」ではなく、手際のいい包丁さばきでみせてくれる。そんなキップのいい職人の腕前を堪能した。ダメな奴らの話だが、アメリカ映画では得られない俳優の顔に説得力あり。(★★★前原利行)
 
■関連情報
 
IFTAアワード(アイルランド・アカデミー賞) 作品賞/監督賞/脚本賞/助演男優賞 受賞
英国インデシペンデント映画賞(BIFA)新人監督賞 受賞
 
■DVD情報
 
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