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■ベンダ・ビリリ!〜もうひとつのキンシャサの奇跡/Benda Bilili!

コンゴの路上の車イスのミュージシャンたち
そんな彼らが世界に飛び出す姿を追う、ドキュメンタリー

2010年/フランス

監督:ルノー・バレ、フローラン・ドラデュライ
出演:スタッフ・ベンダ・ビリリのメンバーたち

配給:ムヴィオラ、プランクトン
公開:9月11日よりシアター・イメージフォーラム
上映時間:87分
公式HP:http://bendabilili.jp/movie/

 
■ストーリー
 
2004年、コンゴ民主共和国の首都キンシャサ。フランス人映像作家のルノーとフローランは “スタッフ・ベンダ・ビリリ”と出会う。ポリオのため下半身不随になった彼らは、レストランの入口で演奏を聞かせてお金を稼いでいた。“ベンダ・ビリリ”とは、リンガラ語で「内面を見よ」という意味。「路上の真実」を歌う彼らに興味を持ったルノーとフローランは、彼らのアルバムとドキュメンタリーを作ろうとする。空き缶にギターの弦を張った手製の楽器を操る少年ロジェが加入し、録音に臨むメンバー。しかし、アクシデントにより録音は中断。メンバーは四散するが、翌年、レコード会社の支援を取り付けたルノーとフローランが、キンシャサに戻ってきた。
 
■レヴュー
 
第三世界ではストリートミュージシャンは珍しくないが、このグループの中心人物たちは下半身不随で車イス生活をしている者ばかり。このドキュメンタリーは、そんな彼らがチャンスを掴み、アルバムを出してヨーロッパツアーまで行ってしまうというサクセスストーリーだ。自分の力で生きていかねばならないタフな世界。そんな世界のさらに底辺で暮らす彼らだが、常にポジティブさを失っていない。歌う詞の内容は、「内面を見よ」というグループ名の通り、辛い現実を描いたものだが、サウンドは明るく聞こえる。人々を楽しませようと心意気があるからだろう。初期は素朴なサウンドだが、レコーディングや多くのライブ活動を経て、サウンドがどんどん良くなっていくのが観ていてわかる。コンゴ人の平均寿命45歳をとうに越えての成功を手にした、リーダーのパパ・リッキー。「人生に遅すぎることはない」のだ。(★★★前原利行)
 
■映画の背景
 
・舞台となるキンシャサは、1960年にベルギーから独立したコンゴの首都。当初はコンゴ共和国、1971年にザイール共和国に改名し、独裁政権だったモブツ政権が倒れた1997年にコンゴ民主共和国に改名。現在に至る。隣にフランスが旧宗主国のコンゴ共和国があり、ややこしい。
 
■関連情報
 
・映画の公開に合わせて、9月25日から宮城を皮切りに、スタッフ・ベンダ・ビリリの日本ツアーが10月27日の三鷹市公会堂まで行われる。10月11日には、東京の日比谷野外音楽堂でのイベント「World Beat」にも出演。詳細は以下のHP参照。

http://plankton.co.jp

・キンシャサでの凱旋上映の際、ストリートの人々はスタッフ・ベンダ・ビリリの成功、とくにヨーロッパ行きを自分のことのようにして喜んだという。

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