| ■ミモラ 心のままに /Hum dil de chuke Sanam |
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1999年/インド
監督・製作・脚本:サンジャイ・リーラー・バンサーリー
出演:アイシュワリヤー・ラーイ/サルマーン・カーン/アジャイ・デーウガン
配給:ギャガ・ヒューマックス
上映時間:187分
公開:終了
公式サイト:http://www.mimora.jp
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| ■レヴュー |
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最近すっかりインド映画ごぶさたって気がする。もともとコアなインド映画ファンじゃない僕でも、『ムトゥ』や『ボンベイ』が公開され、赤坂でインド映画祭が開かれたころは、観に行っていたんだが…。
さてなぜかここに来て、立続けにインド映画が3本公開される。何しろ今年は「日印国交樹立50周年記念」とかで、さまざまイベントが行なわれる予定らしいが、これもその一環らしい。シリアスな『マッリの種』と、『カーマ・スートラ』の監督ミラ・ナイールの新作『モンスーン・ウェディング』は改めて紹介するとして、今回ここで紹介するのは歌あり踊りありのインド映画の王道『ミモラ 心のままに』だ。コアなインド映画ファンじゃない僕が紹介するので、いたらないところがあってもご勘弁を。
ストーリーはグジャラート州あたりに住む、高名な古典声楽家の一家の娘ナンディニ(アイシュワリヤー・ラーイ)を中心にめぐる。その屋敷にイタリアからインド音楽を学びにやってきたサミル(サルマーン・カーン)が住むことになり、紆余曲折があるがけっきょく二人は恋に落ちる。しかし親の反対にあい、サミルは帰国。ナンディニは自殺をはかるが、結局ナンディニを見初めた青年弁護士ヴァンラジと結婚。ここまでが前半。後半はヴァンラジ(アジャイ・デーウガン)が愛する妻の心が他の男あることを知って苦悩し、ナンディニと共にイタリアへ渡り、サミルの行方を探すのがストーリーの中心になる。まあ3時間あるといっても、ミュージカルシーンを除けば、たぶん1時間半には簡単に収まる内容だ。
ナンディニ役のアイシュワリヤー・ラーイは今回初めて拝見したが、今まで知っているインド映画女優とちょっと変わった顔だちで、日本でも人気が出そう。彼女をめぐる男優2人はニコラス・ケイジ似のサルマーン・カーンが陽気で、マザコン(ファザコン)で、奔放、子どもっぽさといった「陽」を代表するとしたら、一方の弁護士アジャイ・デーウガンは対称的で、誠実、不器用、真面目、陰気といった「陰」の存在だ。前半はサルマーン・カーンの魅力発揮で、娘ナンディニとの楽しい恋のシーンが、これでもかといった感じで繰り広げられる。
後半、サルマーン・カーンが去ると同時に、一挙にトーンは暗くなる。アイシュワリヤー・ラーイはいなくなった恋人のことを思い、ひたすら泣き暮れているからだ。ところが前半は単なる傍役と思っていた陰気な弁護士のアジャイ・デーウガンが、実は誠実で相手の幸せを望んでいるアッパレなヤツだということがわかって来て、話もイタリアへ移ってからは彼を中心にまわっていく。そうして彼に対してこちらの好感度がどんどんアップしていくに従い、別な不安が心の中によぎるようになる。「アイシュワリヤーはサルマーンと無事に再会して、Happyに歌って踊ってラストを締めて欲しいが、それじゃあアジャイが可哀想すぎる。彼はイイ人なんだから(すでに僕は彼の方に感情移入している)。アイシュワリヤー、何て罪な女なんだ!」。こうして作り手の思うツボにはまった僕は、試写室で泣いたね。大人のエンディングに。そんなわけで久しぶりにインド映画に堪能したよ。僕は。
さてインド映画必須のミュージカルシーン。これはサスガ。世界最高のレベルだね! エセ・ミュージカルの『ダンサー・イン・ザ・ダーク』で満足してないで、これを観るベシ! あとラジニーカント映画にはつきもののアクション(というか暴力)シーンがまったくないのも気に入った。けっこうインド映画のファイトシーン、クドいから。もう歌と踊りとラヴとハッピー、そして観光名所でいいでしょう。
そうそう、4月の中旬にこの映画公開に合わせてアイシュワリヤー・ラーイが来日する。興味がある人はガンガン旅行人にリクエスト・メールを出そう。記者会見の取材もそれによっては本誌に掲載できそうだ。ヨロシク!
★★★☆(前原利行)
後半からの展開に「愛って深いわ〜」としみじみ感じてしまいました。だってヴァンラジ、あんたみたいないい男は捜したってなかなかいない! 口数が少ない分、なかなか本当の良さをわかってもらえなかったけど、いやはやオトナだね〜。一方、前半でフェロモンむきむきな魅力を出していたサミルが、イタリアに帰った後は突然マザコンのちょっと足りない情熱男に見えてしまうんだから、私もホトホト単純だな……。言い換えれば、ここがインド映画のシンプルなところなのかも。これぞインド映画の醍醐味、とばかりに豪華なミュージカル・シーンで目を眩まされるけど、物語は「本当の愛情に気付けよ」っていう、非常にわかりやすい展開。しかも、いくらヴァンラジがいいヤツだからって、愛する妻を元恋人に会わせるためにイタリアへ連れて行くか……?っていう気もする。でも結局、話にちゃっかり乗せられて「ナンディニよ、真の愛に気付いたか」とこくこく頷いている私はもっと単細胞なんですけどね。
★★(竹内詠味子)
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| ■映画の背景 Behind the Movie■ |
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| この映画の撮影はグジャラート、ムンバイのフィルムシティ、そしてブダペストで行なわれた。物語ではイタリアという設定だが、実はハンガリーのブダペストだったのだ。ライトアップされた「くさり橋」が物語の重要なポイントとして何度も出てくる。 |
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