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■炎の戦線エル・アラメイン/El Alamein la Linea del Fuoco

2002年/イタリア

監督・脚本:エンツォ・モンテレオーネ(『エーゲ海の天使』脚本)
出演:パオロ・ブリググリア、ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ
  
配給:
ギャガ・コミュニケーションズ、アニープラネット
公開:1月17日より銀座シネパトスにて、順次全国公開
公式サイト→
http://www.gaga.ne.jp/el-alamein/

 
■ストーリー
 
 1942年の北アフリカ戦線。エジプトのエル・アラメインでは地雷原を挟み、ドイツ・イタリア軍とイギリス軍が対峙していた。その最南端のイタリア軍陣地に、国を守るために志願してきた一人の青年セッラがやって来た。敵の姿を見ることもなく、塹壕にこもったまま迫撃砲の脅威にさらされる日々。初めて敵を肉眼でとらえた時は、自分の陣地が蹂躙される時だった。あっという間に味方は壊滅し、敗走する。
 
■レヴュー
 
 旅行人読者にどれほどの「戦争映画」ファンがいるか知らないが、実際の戦争はともかく、僕は「戦争映画」はかなり好きな方だ。中学生時代には、第二次世界大戦ものはかなり読み漁り、とくに北アフリカ戦線は、TAMIYAの1/35スケールの模型で、ジオラマを作って玄関に飾っていたほどだった(とほほ)。だからエジプトを旅行中、アレキサンドリアからシーワオアシスへ行く途中に、「エル・アラメイン」という標識が見えて来た時は、かなり心が踊った。エル・アラメイン。それまで突き進んで来たロンメル軍団の勢いを、イギリス軍が撃ち破り、北アフリカ戦線の転機となった場所なのだ。
 北アフリカ戦線はこれまでたびたび映画化されてきたが、本作は今まで陽が当たらなかったイタリア軍にスポットを当て、しかも舞台は主戦場から遠く離れた末端の戦線に設定しているところがミソ。一気に勝敗を決する決戦と違って、塹壕戦は単調だが、確実に兵士が命を落としていく戦い。敵の姿を一度も見ることなく迫撃砲によって死んでいくのが日常で、敵兵の姿が見える時はどちらかが死ぬしかない。
 
 予算の関係もあったのだろうが、この映画の中の戦闘はひたすら地味。きっと実際の戦争もそうだったのだろう。映画では一夜の激戦があるだけ。しかも主戦場で味方が敗走したとの知らせを聞き、あとはひたすら退却する。こうした「地味な戦争映画」を見ていると、「ハリウッド製戦争アクション」が、いかに荒唐無稽かと考えてしまう。しかし映画としてはその方が面白かったりして困るのだが…。マニア向けの小品。
★★☆(前原利行)
 
■関連情報
 
・戦争映画マニアには、あまり映画に出てくることが少ないイタリア軍の装備が見られるだけでも珍品らしい。軍装考証もきちんとしているらしいです。
・2002年のイタリア・アカデミー賞で3部門を受賞した。
 

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