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私が女になった日 The day I became a woman
2000年/イラン

私が女になった日/写真1  
監督:マルズィエ・メシュキニ
脚本:モフセン・マフマルバフ
出演:シャプナム・トルーイ/
   ファテメ・チェラグ・アザル

配給:ギャガ・コミュニケーションズ
http://www.gaga.ne.jp/
上映時間:1時間18分

公開:
終了
http://www.imageforum.co.jp/

2000年ヴェネチア映画祭最優秀新人監督作品賞、トロント映画祭最優秀新人監督作品賞
 
 マルズィエ・メシュキニ監督のデビュー作。夫のモフセン・マフマルバフは、最新作『カンダハール』で知られるイランを代表する映画監督、本作では脚本を書いている。
 ペルシャ湾に浮かぶ美しいリゾート地にして自由貿易港のキシュ島を舞台に、伝統的な社会の決まりに直面した少女、成人、老女の女性3人を描いたオムニバス。いずれも、印象的な映像で描かれている。
 
■ストーリー
第1話:イランの女の子は9才になると、大人扱いされ、幼なじみの男の子とももう遊べなくなる。9才になる女の子が正午までの最後の一時間をどう過ごしたかというお話。

第2話:ある競技が永遠と続く。その中の1人の女性を追って、夫、父、村の長老たちと男たちが次々と追いかけて来て離婚を思いとどまるように説得するが……。

第3話:キシュ島にやって来た老女が、これまでかなえられなかった夢を果たそうと、次々と買い物をするが最後の1つが思い出せない。それは……。
 
■レヴュー
 映像には多くの象徴が含まれている。政府の検閲を逃れるためかもしれないが、リアルさより寓話のような雰囲気を出し、観客のイマジネーシションをかきたてるのが意図だろう。ならばそれを読み解いていくのも面白い。たとえば第2話、自転車レースは人生を表わし、アフーは新しい生き方を象徴する自転車に乗り、自立をはばむ男たちは古い社会を象徴する馬に乗っている。第3話の主人公である老女が、最後まで思い出せなかった買い物は一体なんだろう。それは「愛」であり「しあわせな家庭」かもしれない。ただ象徴するものがストレートすぎて、少々青臭いと感じる場面も。それがまたこの作品の魅力でもあるのだが。
★★★(前原利行)

 第1話はイラン映画お得意の子供モノで期待を裏切らない。安心して観ていると、第2話では一転、ATG映画「サード」を彷彿させるような徹底した象徴表現が「いつまで続くんだ」というくらいに続く。この長さとしつこさが何を象徴するかは言わずもがなだ。ちなみに保守的な所では、その行為を女性がするということ自体が、性的な快感を得られるという理由でけしからんものとされている。第3話の浜辺のシュールな美しさは、今日本で一般に知られるようになったイラン映画のイメージを、旦那さまモフセンの映像同様に覆してくれる。
 ただ、実際にイランを旅行してみると女の人は衣服の制約などはあるものの、日々抑圧に耐えているという印象はそれほど受けない。インドやパキスタンではあまり考えられないことだが、大都市では小中学生くらいの普通の女の子が「ハロー」「ハワイユー」と声をかけてくることも時々あったりする。また、一般の人々が秘密警察や密告を恐れることなく、政府の悪口を平気で言える「自由さ」もある。
第1話★★★★ 第2話★★ 第3話★★★(今野雅夫)

 
■映画の背景 Behind the Movie■
 この作品がイラン映画らしからぬのは、舞台がイラン南方のペルシャ湾に浮かぶ小島・キシュだということにもよる。イラン人にとっては外国製品が安く買えるリゾート地。本土の大都市とは飛行機で結ばれている。「旅行人ノート アジア横断」には紹介されていないので、悔しいけど詳しくは「…歩き方」を見て下さい。

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