アジア雑語林(1)〜(10) |
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アジア雑語林 (9) 2002年11月11日
タダの本でも ある出版社に行ったら、編集者が早急に片付けなければいけない仕事があって、ちょっと待つことになった。
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アジア雑語林 (8) 2002年10月29日
高価買取
古本屋には「高価買取」という看板がつきものだが、本当に「高価」だったためしはない。私は高校時代から古本屋で本を売っているが、店のオヤジはいつだっ
て、「いま、本が安くてねえ」だの、「チリ紙交換で、本が安く仕入れられるから……」などと言って、予想よりはるかに安い値段を付けられる。10年ほど前
だが、売れそうな本ばかり選んで段ボール箱2個に入れて、近所の古本屋に持って行ったら、総額がなんと1200円というので、「それなら、燃えるゴミの日
に出してやる!」と言って持ち帰り、半分は本当にゴミに出し、あとの半分は捨てきれずにまだ家にある。
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アジア雑語林 (7) 2002年10月19日
情報の万引き
もう10年くらい前になるだろうか、新宿の紀伊國屋の社会科学の書棚で変な声が聞こえた。話し声ではなく、小声で早口でしゃべる声だ。なんだろうと思って
声の方を見ると、30代初めくらいの男がふたり棚の前に立っていた。ひとりは分厚い事典を開き、記事を読んでいる。もうひとりはノートをとっている。この
事典は専門的な本だから、ふたりはおそらく大学の講師だろう。 図書館と本屋の区別がつかない人がいるようだ。
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アジア雑語林 (6) 2002年10月7日
気になる言葉 ある言葉を「間違いだ」というのは難しいもので、かつては「間違い」とされた言葉でも、時代の変化で「正しい」とされる例などいくらでもある。それはわかった上で、それでもひとこと言っておきたくなることがある。
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アジア雑語林 (5) 2002年9月26日
ガイドブックの制作費
スマトラのある街で、イギリス人の若者に会った。ハーバードの留学生である彼がスマトラに来たのは、旅行でも研究のためでもなく、仕事のためだった。ロン
リープラネット社のガイドブック『インドネシア』の改訂版のために、旅行情報の確認作業を2カ月だったか3カ月かけてやっていると言っていた。彼の担当は
スマトラで、ジャワやバリなどでも何人かが長期の取材をしている。
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アジア雑語林(4) 2002年9月16日 タイでロケした日本映画
前回の「太陽への脱出」に引き続いて、タイでロケした日本映画の話をしよう。ここ10年の映画なら「熱帯楽園倶楽部」などいくつかあるが、どれもあまりお
もしろくない。古い映画なら、古い時代のタイの様子がわかり、それだけでも利用価値がある。というわけで、日本映画黄金時代の作品から、いくつか紹介して
みよう。 |
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アジア雑語林(3) 2002年9月4日 バンコクの週末市場
バンコクのドン・ムアン空港から都心に向かう途中にチャトゥーチャックという地区があり、そこに週末市場がある。初めはおもに食料品と衣料品を売る露店が
多かった。店は巨大なビ−チパラソルのような傘を立てるか、簡単なテント張りのものだったから、雨が降ると、テントの低い部分に雨水がたまりテントが倒れ
たり、滝となって雨水が降り注いだ。 |
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アジア雑語林(2) 2002年8月19日
パソコン導入 機械があまり好きではないから、できることなら機械から離れて暮らしたいのだが、事情があってついにパソコンを導入した。事情というのは、膨大な調べものをしなければいけない連載を始めたのをきっかけに、やむなく導入を決意したのである。 |
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アジア雑語林(1) 2002年8月14日 旅本の編集者 この夏、ひとりの編集者が現場を去った。 |