過去ログの殿堂
遊星旅社お役立ち情報

旅行中の国民健康保険と住民税

Q.長期で海外に出る場合の住民税は免除になるそうですが?

以下の回答は、「遊星旅社・掲示板」での小屋一平さんとjiroさんの投稿を、
お二方の了承を得て転載しています。
(HTML化に際し、文意の変わらない範囲で修正しました)

手続きは担当する都道府県や市町村などによって、
弾力的に実施されているところと、規定を順守しているところがあります。
以下に書かれた方法があらゆる場面で適用されるものではないことをご了解ください。
【旅行人管理人 竹本 哲】


投稿者: 小屋一平

【市町村民税の納税義務者等】
第294条  市町村民税は、第1号の者に対しては均等割額及び所得割額の合算額によつて、第3号の者に対しては均等割額及び法人税割額の合算額によつて、第2号及び第4号の者に対しては均等割額によつて課する。
1. 市町村内に住所を有する個人
(以下略)
【個人の均等割の税率】
第310条  第294条第1項第1号又は第2号の者に対して課する均等割の標準税率は、次の表の上欄に掲げる市町村においてそれぞれ当該下欄に掲げる額とする。
  市町村 税率
(1)人口50万以上の市           年額3,000円
(2)人口5万以上50万未満の市       年額2,500円
(3) (1)及び(2)の市以外の市並びに町村 年額2,000円
【所得割の課税標準】
第313条  所得割の課税標準は、前年の所得について算定した総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額とする。
【個人の市町村民税の賦課期日】
第318条  個人の市町村民税の賦課期日は、当該年度の初日の属する年の1月1日とする。

以上を読み解くと、
「その年の1月1日現在その自治体に住所がなければ、住民税のうちの均等割の部分はかからない。
ただし、前年に所得があれば所得割の部分は課税される」
ということなのではないでしょうか?

個人で確定申告する必要があるのでしょうね。やっぱり。
とすると長期旅行する場合は、申告漏れや払い込み遅延によって追徴されないように注意が必要です。
最終的にはやはり所轄のお役所の担当に聞くのが確実です。

法学部じゃないんで解釈が間違っていたらご指摘下さい。
法律の原文は下記URLにあります。

http://www.houko.com/00/01/S25/226C.HTM

「海外赴任者のための役所の手続情報」
http://www.city.yokohama.jp/me/keizai/k_funin/index.html


投稿者: jiro

小屋さんが色々調べてくださいましたが、住民税の納税義務に関する部分に付いては、まだ書かれていなかったので、私が付け足しさせていただきます。

ベースは、「外国人などに対する個人の住民税の取扱いについて」という、
長期間海外にて居住する人への住民税の取り扱いを決めた自治省通達になります。

外国人という題名ですが、

2 この通達にいう外国人等とは、国籍のいかんを問わないのであるから、日本国民のうち法施行地外に居住していた者で....(略)

と、日本人を含む事が分かります。
そして、通達の中に (出国した者の納税義務)という部分があります。

10 法施行地に居住していた者が、出国により割賦期日現在において法施行地に住所を有しない場合においては、九に該当する場合を除き、個人の住民税の納税義務を有しない。

ちなみに、割賦期日は、同通達、3 の(1)で、1月1日と定められています

ので、1月1日現在、法施行地(日本)に住所が無ければ、住民税の納税義務は無い様に見えます。
(九 は、法施行地に住所を有しない外国人等が、法施行地に事務所や事業所、家屋敷を持っている場合は、課税されるという項)

ところが、11 という項で、反撃を食らいます。

11 10の場合において、「法施行地に住所を有しない」かどうかは、もとより実質的に判断すべきであるから、たまたま出国した者であってもその者の出国の期間、目的、出国中の居住の状況等から単に旅行にすぎないと認められる場合には、その出国中であっても、その出国前の住所があるものとして取り扱うべきであるが、割賦期日現在において法施行地に住所を有するかどうかについて明らかでない者が、次の各号一に該当するときは、法施行地に住所を有しないものと推定してさしつかえない。
(略1)
(1) その者が法施行地外において、継続して1年以上居住することを通常必要とする職業を有する場合。
(2) (略2)

という事なので「単に旅行にすぎない」とされると、1月1日に住民票が日本に無くても、前の住所で課税されます。

つまり「旅行」を目的としている限りは、地方自治体は課税する事が出来る訳です。

ただ、この通達が出たのが昭和41年で、最後の改正も昭和52年なので、今の様に、誰でも自由に長期間の旅行を出来る状況を踏まえた物とは考えられません。

そこで、役所によって、柔軟に対処してくれる場合もあります。

例えば私の住んでいる東京都○○区の区役所の人は「旅行であっても1年以上であれば、納税義務を免除します」と言っていましたし、「仕事の場合は、1年以上の予定で外国に移り住み、事情により1年未満で帰国した場合も、納税義務を免除する」と言っていました。

(略1) は、生計を共にする人も一緒に法施行地外におれば、その人も同じ扱いにしますという文
(略2) は、日本国籍を持たなくて、なおかつ他の国の永住許可を受けている人の取り扱いについての項

面白いと思ったのは「旅行」と「仕事(職業)」をどう判断するかという点かと思います。

例えば、旅行中に出会う有象無象の自称ジャーナリスト、自称カメラマンであっても、その様な職業であると自ら定め、その職業に沿った目的を持って

(なおかつその目的を達するのに1年以上かかると推定される様な目的)

外国に行けば、1年未満で帰国しても、納税義務は生じない事になります。

まとめると、これらの条件を満たせるのであれば、住民票を抜いて(正確には他の国へ転出させて)おけば、住民税の納税義務は発生しません。

この条件を満たせば、住民税の納税義務が無いという国の判断ですから別に犯罪でも、問題でもなんでもありません。

(節税を犯罪というならば、税金が上がる前に物を買い溜めるのも犯罪になってしまいます)

小屋さんが紹介してくださった Homp Page には、残念ながら通達が載っていないので、原文を確かめたい場合は、もよりの税務署か、区市町村役所で閲覧できると思います。


6686 99/Sep/04 00:24:04 シン 住民税対策
最近話題の長旅の住民税対策ですが駐在員の間では、よく利用されています。年末年始に旅行をして、新年が開けてから駐在から帰国ということにして(昨年中の滞在は一時帰国にする)住民税を節税したというものです。もちろん旅行前に住民票を抜いていく必要がありますが。それにたいする役所の判断ですが2年前に新○区で尋ねたら、旅行の場合は半年くらいが目安というようなことをいわれました。つまりバラバラですね。

6688 99/Sep/04 00:36:42 小屋一平 すばらしいページを見つけました。
先日より懸案になっていました、長期旅行中の税金・年金・健康保険についてすばらしいページを見つけました。自治体が作っているものですから噂や体験談ではなく公の情報として信頼できると思うので胸をはって紹介しちゃいます。横浜市の経済局が作っているページで

「海外赴任者のための役所の手続情報」
http://www.city.yokohama.jp/me/keizai/k_funin/index.html

というページです。きりはらさん初め皆さんの抱いていた疑問点がすべて載っていました。探せばあるもんですね〜。それによるとやはり旅行期間が1年以上か未満かというのがチェックポイントのようです。また、自己レスですが、納付に関しては家族などを代理人としてたてることもできるようですので出国前に手続きしておけば旅行中に余計なことを考えずに済みますね。個々のケースについては各自治体の担当部局の判断によるとは思いますが、裏技ではなくここまで公の制度として減免措置がしっかりしているのなら使わない手はありません。1年以上の旅行も海外赴任と同じ扱いにしてもらえればラッキーです。

6695 99/Sep/04 12:46:59 匿名税理士TON チョット待て、
税金の納税義務者についてです。国税及び地方税(住民税も)において、旅行者は何年旅行しても納税義務者となります。時効を除き免除されることはありません。では何故半年だの一年だのと言うことになっているのでしょう?これは職員の職務怠慢だけです。もし有能な職員(多分いない)が、あなたのパスポートを見せてくださいと言ったら、それでおしまいです。何故なら、パスポートにはツーリストビザのスタンプがばっちり。これを仕事だと言うのには無理があります。(裁判でひっくり返すしかない)まだまだ沢山ありますが長くなるため、割愛させていただきます。

6697 99/Sep/04 16:14:09 小屋一平 誤解を生むといけないので…
匿名税理士TONさんのご意見を受けて補足します。
>ここまで公の制度として減免措置がしっかりしているのなら使わない手はありません。
と書きましたが、jiroさんの書き込みからもわかるように、自治体は「単に旅行に過ぎない」とも判断できる訳です。それにあくまで紹介した横浜市のページは「海外赴任者」のための案内のページです。この通達を準用するかどうかの判断の主体はあくまで自治体側です。お住まいの自治体が通達を杓子定規に遵守しようとするならば匿名税理士TONさんのおっしゃる通り、この通達からは旅行者が免除されるという解釈は生まれてきません。(少なくともjiroさんが引用して下さった部分からは)ですから(繰り返しになりますが)「1年以上の旅行も海外赴任と同じ扱いにしてもらえればラッキーです。」ですが、「ラッキー」なだけで、この「非居住者」に関する記述を準用してもらえる保証はどこにもないことは忘れないで下さい。ただ、実務上そういう取り扱いをしている自治体があるらしいことは「噂」と「体験談」で聞く限りでは事実のようですから、相談してみる価値は充分あります。

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